旅のノートです。はじまりはこう、
『適当なアルバイトで貯めた百万円を持って、前から乗ってみたかった鑑真号という上海行きの船で、初めての海外旅行に行ってみようと思った。ガイドブックも持たず、鞄に適当な洋服と日用品と、百万円を現金のまま持って。中国で北京ダックを食べて、そのあと香港でも行っておいしいものたくさん食べて、1カ月くらい思い切り遊んで、百万円使い切ってこようと思って出かけた。鞄には日記でもつけようかとスケッチブックと、30色の色鉛筆を突っ込んでいた。今まで日記なんてちゃんとつけたこともないのに。』
そしてそのあとは、ただただ、ただただ、見る。見入る。読む。魅入る。もうすごいんだから、こんなノートが見たかった、の気持ちを存分にかなえてくれる。みんなに見て欲しい!みんな見て!持ち歩いて会う人ごとに見せようかと思う。